日記
ずぼらなユン、やぶれかぶれ 蛇足かもしれないオマケ
ほんっと、頭にくるわ。私の人生であんなに酷い目に遭ったのは初めてよ。
投げ飛ばされて気絶した挙句、気が付いたら何もかも終わっていて、
狙っていたスクープは逃すわ、腰は痛いわ、カメラは壊れてるわ、
全滅じゃないの。
あのカメラは高かったんだからね。
あ~の~こ~む~す~め~、覚えてらっしゃい。
今度見かけたら 八つ裂きにしてやる。
〈自殺志願の男子学生の呟き〉
僕は あの娘に助けられたことになるんでしょうけど、
素直にお礼を言うには 事態がよく飲み込めていなくて……。
切り殺されそうになったみたいだし。
でも、すっかり死ぬ気はなくなりました。
時々学内で見かけるし、知り合いだという奴に聞いてみたら、
落第寸前の成績みたいで、やってることがむちゃくちゃで、
でも元気だけは無駄に余っていて、
で、あの娘が平気で生きているんなら、
僕が悩んでるのもばかばかしくなって……。
っま、そういうことです。
もしも、また死にたくなるようなことがあっても、
まずは叫んでみることにしました。イボイノシシー
〈達磨坂栗衛門警部の憂鬱〉
空走車を心ゆくまでぶっ飛ばしたいです。華麗な運転技術が封印されて、辛いです。
〈平題箭糺氏の戸惑い〉
なんだったんでしょう、あの人。
〈鈴木愛助手の嘆き〉
私の平穏な日々を返して。
虚維さんが さっさと卒業してくれるのを祈るばかりです。
その為には、なんだってやってしまいそうです。
そんな自分が 少し怖い。
〈虚維沙本見児の愛情〉
本当にオバカで不器用で、誰に似たのかしら。
不憫な娘だけど わが子ですからね。
でも心配はしていません。だって、弓月ですから。
母親の私が よーく知ってます。
〈虚維真麻彦の親切〉
僕、お姉ちゃんが大好きだよ。
いじめっ子から助けてくれたし、ドーナツをたくさん作ってくれるし。
馬鹿の一つ覚えだけどね。
将来が ちょっと心配だけど、僕が付いているからね。
イカズゴケになっても ドーナツを作ってくれるなら、
面倒を見てもいいかなあと思ってる。
〈加太和布雪氷等の感想〉
まったく、私のことを狸の置物みたいだなんて 失礼しちゃうわよね。
何を考えているのか、大徳利をプレゼントしてくるアホウがいるのよねえ。
困ったもんだわ。でも、しょうがないのよね。
何しろ 虚維弓月なんだから。
玉輝美童も気の毒よね。
振った記憶さえないんだから たいしたもんだわ。
でも、絶対に虚維に決まってるわ。
だってそうでしょ、あれだけきれいな男の子から声をかけられても、
軽くあしらって無視するなんて、声フェチの あの子しか考えられないわよ。
美童の趣味も どうかしてると思うわ。
一つ気になってることがあるのよ。
火梛君が来てから「さようなら」を言ってないのよね。
それまでは普通に言ってたと思うんだけど
「じゃあね」とか「またね」しか言わなくなったのよ。
もしくは、意味不明の唸り声ね。
あれは分かってやっていたのかしら、それとも たまたまだったのかしら。
謎だわね。
しゃべりすぎって どういうことよ。まだまだ言い足りないわよ。
〈級長戸辺星来の決意〉
ユンから引き離そうとして私が描いた 火梛殿下の肖像画
『真秀良王の肖像』(推定)が国宝に指定されるらしい。
私の作品だと言っても 誰も信じないだろうな。
面白い。二人だけの秘密だ。
実はもう一つ した事がある。火梛を説得したのだ。
殿下は 時空を超えて来たらしい。
『ユンを本当に守りたいのなら、
戻って、麻本呂婆王国を大きく安定した国にしろ。
王子としての責任を果たせ。麻本呂婆王国が真秀良の礎になった。
のんきでオバカな可愛いユンは、真秀良にしか生まれない』
ってね。
本当に時空を超えて来た王子だったのは、想定外だ。
追い払いたかっただけ。
いまさらだけど、考えたら良い男だったな。
初恋の人のために、奴は生涯掛けて国を作ったのだからな。
それも、とびっきりの大国を。
うっふっふ、これだからユンの友人はやめられない。
何が起こるか分からないところが最高だ。逃がすものか。
ユン、君は私のものだからね。誰にも渡さないよ。
投げ飛ばされて気絶した挙句、気が付いたら何もかも終わっていて、
狙っていたスクープは逃すわ、腰は痛いわ、カメラは壊れてるわ、
全滅じゃないの。
あのカメラは高かったんだからね。
あ~の~こ~む~す~め~、覚えてらっしゃい。
今度見かけたら 八つ裂きにしてやる。
〈自殺志願の男子学生の呟き〉
僕は あの娘に助けられたことになるんでしょうけど、
素直にお礼を言うには 事態がよく飲み込めていなくて……。
切り殺されそうになったみたいだし。
でも、すっかり死ぬ気はなくなりました。
時々学内で見かけるし、知り合いだという奴に聞いてみたら、
落第寸前の成績みたいで、やってることがむちゃくちゃで、
でも元気だけは無駄に余っていて、
で、あの娘が平気で生きているんなら、
僕が悩んでるのもばかばかしくなって……。
っま、そういうことです。
もしも、また死にたくなるようなことがあっても、
まずは叫んでみることにしました。イボイノシシー
〈達磨坂栗衛門警部の憂鬱〉
空走車を心ゆくまでぶっ飛ばしたいです。華麗な運転技術が封印されて、辛いです。
〈平題箭糺氏の戸惑い〉
なんだったんでしょう、あの人。
〈鈴木愛助手の嘆き〉
私の平穏な日々を返して。
虚維さんが さっさと卒業してくれるのを祈るばかりです。
その為には、なんだってやってしまいそうです。
そんな自分が 少し怖い。
〈虚維沙本見児の愛情〉
本当にオバカで不器用で、誰に似たのかしら。
不憫な娘だけど わが子ですからね。
でも心配はしていません。だって、弓月ですから。
母親の私が よーく知ってます。
〈虚維真麻彦の親切〉
僕、お姉ちゃんが大好きだよ。
いじめっ子から助けてくれたし、ドーナツをたくさん作ってくれるし。
馬鹿の一つ覚えだけどね。
将来が ちょっと心配だけど、僕が付いているからね。
イカズゴケになっても ドーナツを作ってくれるなら、
面倒を見てもいいかなあと思ってる。
〈加太和布雪氷等の感想〉
まったく、私のことを狸の置物みたいだなんて 失礼しちゃうわよね。
何を考えているのか、大徳利をプレゼントしてくるアホウがいるのよねえ。
困ったもんだわ。でも、しょうがないのよね。
何しろ 虚維弓月なんだから。
玉輝美童も気の毒よね。
振った記憶さえないんだから たいしたもんだわ。
でも、絶対に虚維に決まってるわ。
だってそうでしょ、あれだけきれいな男の子から声をかけられても、
軽くあしらって無視するなんて、声フェチの あの子しか考えられないわよ。
美童の趣味も どうかしてると思うわ。
一つ気になってることがあるのよ。
火梛君が来てから「さようなら」を言ってないのよね。
それまでは普通に言ってたと思うんだけど
「じゃあね」とか「またね」しか言わなくなったのよ。
もしくは、意味不明の唸り声ね。
あれは分かってやっていたのかしら、それとも たまたまだったのかしら。
謎だわね。
しゃべりすぎって どういうことよ。まだまだ言い足りないわよ。
〈級長戸辺星来の決意〉
ユンから引き離そうとして私が描いた 火梛殿下の肖像画
『真秀良王の肖像』(推定)が国宝に指定されるらしい。
私の作品だと言っても 誰も信じないだろうな。
面白い。二人だけの秘密だ。
実はもう一つ した事がある。火梛を説得したのだ。
殿下は 時空を超えて来たらしい。
『ユンを本当に守りたいのなら、
戻って、麻本呂婆王国を大きく安定した国にしろ。
王子としての責任を果たせ。麻本呂婆王国が真秀良の礎になった。
のんきでオバカな可愛いユンは、真秀良にしか生まれない』
ってね。
本当に時空を超えて来た王子だったのは、想定外だ。
追い払いたかっただけ。
いまさらだけど、考えたら良い男だったな。
初恋の人のために、奴は生涯掛けて国を作ったのだからな。
それも、とびっきりの大国を。
うっふっふ、これだからユンの友人はやめられない。
何が起こるか分からないところが最高だ。逃がすものか。
ユン、君は私のものだからね。誰にも渡さないよ。